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へその緒や胎盤に含まれる臍帯血(さいたいけつ)の中の造血幹細胞を、体外で安全に効率よく増殖させる技術を厚生労働省研究班(主任研究者・中畑龍俊京都大教授)が開発、神戸市の先端医療センターで白血病患者に移植する臨床試験を計画していることが八日、分かった。
臍帯血移植の際に移植する細胞の数を増やすことで生着率を向上させ、治療成績が高まると期待される。新技術は骨髄の造血幹細胞の増殖にも応用可能と考えられ、骨髄移植の骨髄提供者の負担軽減にも役立つという。
臨床試験では、提供された臍帯血の一部を十二日間培養し、白血病患者十人に移植。安全性や有効性を確認する。臍帯血を供給する日本さい帯血バンクネットワークの承認が得られれば、臨床試験に入る。
造血幹細胞は、赤血球や白血球などのもとになる細胞で、中畑教授らはこれを十二日間で三十倍に増やした。同様の研究は海外で二例行われているが四倍止まりで、同研究班の成果は世界でも最高の効率となる。
臍帯血移植は白血病などに有効な治療法。臍帯血自体は出産の際に得られるため、骨髄移植に比べ提供者への負担が少ないのが利点だ。しかし、臍帯血に含まれる造血幹細胞が少なく、移植に使えないこともあるという。
中畑教授らは、免疫系に関与している生理活性物質インターロイキン6など四種類のタンパク質を臍帯血に混ぜて培養すると、造血幹細胞を効率良く増やせることを発見。さらに、動物の血清を使わない無菌培養法も開発し、増殖した細胞ががんにならないことなど安全性を確認した。
将来、この幹細胞から血液成分を作れれば、ウイルス感染のない安全な輸血用血液製剤の生産にもつながるという。